しかし、社員からはこんな不満の声も聞かれる。20代後半の法務担当の女性社員が打ち明ける。
「労務部門が非常に弱い。たぶん、まともに労働基準法すら理解できていない。法務の人間に対して、『出勤簿の書き換えなんて当たり前』と平気で言う人が、労務のリーダーをやっている」
この女性社員によると、同社では最近、労務管理システムが導入されたという。だが、こういうから驚きだ。
「時間外労働が基準を超えないように入力するようにと、公式にアナウンスするなど、上場企業としては考えられない対応をしている」
また、就業規則についても、東証への上場時に作ったものは捨て去られ、実際は従来からの「内部ルール」が適用されているそうだ。
「社員の間でも不満が高まっており、全員が自衛のために、労働時間の記録について、会社に提出するもの以外を持っている」
そして、こうした不正が起きる背景として、会社の未熟さを指摘する。
「会社のトップが、『みんな会社が好きだから、給料なんて少なくたって文句は言わない』と、本気で思っている節がある。ベンチャー時代と意識が変わってない。意識改革をして、コンプライアンスを高める必要がある」
その仕事は過酷で、残業つづきだそうだ。終電に乗れず、タクシーで帰っている社員も少なくない。だが、タクシー代は出ないという。